『もうこの職場には耐えられない!』そう思って退職を検討している方、もしくはもう既に退職を申し出た・相談したけど引き止められて回答を保留しているという方は多いのではないでしょうか?
本記事ではそういった引き止めの際の常套句と、引き止められた際に上手い断り方をまとめてみました。
なぜ退職を引き止めるのか?上司の心理とは
会社側、特に自分の所属している部署の上司はなぜ退職を申し出た際に、どういう心理で必死に引き止めてくるのでしょうか?
もちろんあなたが優秀な人材で出ていかれると困るという思いもあるでしょうが、それ以外にも理由があると考えられ、一つは部下が辞めたことによって上司が上から責められるからです。
部下が辞めるということは自分の指導が行き届いていなかった、悩みなどを上手く聞いてあげられてなかった、などと責任を負わされます。
また、単純に深刻な人手不足な場合や、新しく人材を募集するのにもコストはかかりますので、それを嫌がるというケースも多いです。新たに雇った人材の育成にもコストや時間もかかりますから、それを煩わしく思う場合もあるでしょう。
あなたしかその仕事を任せられないという場合にも会社側は大きな損失になるため、必死に引き止めてくると思います。
ですが、これらのことをあなたが考慮する必要はありません!
そういう状況を作り出した会社の責任です。あなたがイヤな会社にとどまり続けて辛い思いをする必要はありません。
これから紹介する引き止めの際の常套句を言われても相手にせず自分の意思を強く持ちましょう。
6つの引き止め常套句
それでは退職意思を申し出た際に言われることが多いであろう常套句6選を紹介します。
1.ここで無理ならどこに行っても同じ
個人的に一番イラっとするのがこれ。
なぜか退職の原因をこちらが未熟なせいとなすりつけてきて、世間知らずだと説教をしてくるパターンです。
そんなんだからみんな辞めていくんだよなぁ…。
こんなしょうもない嫌味を言ってくる会社には耳を傾けず、さっさと辞めてしまいましょう。
本気でこちらを心配して言ってくれているという場合は「ありがとうございます。できればこの会社で続けたかったのですが・・・」という感じでやむを得ない決断だったという空気で返答しましょう。
ま、こんな憎まれ口叩くような上司が本気で心配してくれてるとも思えませんが。よっぽど口下手なのでしょうか?
2.穴が空くと困るからあと1年いてほしい
人手が足りず、辞められると穴が空くから後任が決まるまでは残ってくれないかというお願い。
人手不足な現状を作ったのは会社側ですから、こちらがそんなことを気にしてあげる必要はありません。
普段から人手をしっかりと確保しておくか、ちゃんと人数に見合った仕事量を調整するなどの配慮ができていればこんなことにはならなかったはず。
あと1年とは言われずとも、あと3か月いてくれ、と退職をもう少し先延ばしにしてほしいと懇願されるケースも多いと思いますが、これは罠です。このお願いを受けるとあと3か月、あと3か月・・・とズルズルと行ってしまいがちです。
本当に辞めたいと思っているなら最初の時点で「〇月で辞めさせてもらいます」とキッパリと断りましょう。
3.部署や担当を変えてあげるから続けよう
その部署の中で人間関係に悩んでいる、業務量や仕事が合っていない、というように思われて部署を変えるから残って、と言われるパターンも多いと思います。
ですが、本当に部署を変えてほしいと願っているならこちらからそう申し出るはず。
退職したいと言っているんだから、すんなり受け入れてほしいものです。
嫌な上司がいたら部署を変えたところで、同じ会社にいれば顔を合わせることはありますしね。
こういうことを言われた場合は「他の会社や職種でチャレンジしたい」とこの会社では成しえない目標があることを伝えましょう。
4.給料(待遇)を上げるから
少し給料が上がったからと言ってその職場のパワハラや残業の多さなどの不満が解消されるはずはありません。
あなたが給料が上がればいいかな・・・と考えているならそれは続ければいいと思いますが、そうでないならしっかりと給与面が退職の理由ではないことを伝えましょう。
待遇改善の度合いによっては再検討の余地はあるかもしれませんが、こういうのは口約束で実現されるかどうかは信頼に欠ける場合がありますので、注意が必要です。
5.3年は続けないと転職は難しいよ
入社から3年以内での退職を申し出た際は会社は必死こいて辞めさせまいと引き止めてきます。
3年続けて一人前だなどと普段から会社側が言っているという場合は、3年以内に辞めさせたくないからそう意識づけさせているだけです。
就職四季報などに掲載されているデータの中に『3年後離職率』があり、これを極力上げないために「3年は続けろ」と言いまわるわけですね。
そんな事情はこちらには関係ありませんから、気にせず退職しましょう。
6.社内でも顧客からも君の評価は高いよ
あなたは社内でも顧客相手からも評価が高いから辞めるのはもったいない、もっとできるから続ける価値はある、と引き止めてくるパターンもあります。
これは本当にそう思われている場合もあれば、辞めさせないためだけに嘘を言っている場合もありますので、注意しましょう。あなたが日ごろから周りとのコミュニケーションの中で実際に評価されていると感じるかどうかです。感じていないのならばこういった口車に乗せられないように、意志を強く持ちましょう。
上手い断り方
上でも軽く解説した部分はありますが、「他の会社や職種でチャレンジしたい」というポジティブな理由での退職が最も無難です。
「パワハラがあって。残業も多いし…この会社クソだわ」などと言うと向こうも意地になって認めてくれない場合もあるので、できれば本音は隠して嘘でもいいので前向きな理由を伝えたいところです。「現職ではできない仕事に挑戦してスキルアップを目指したい」というような理由を貫くのが理想的。
それに加えて、もう次の会社が決まっているので、どうしてもこの日までには辞める必要がある、ときっぱり言ってしまえば向こうも認めざるを得ないでしょう。
もしくは、「体調が悪いので療養に専念したい」と伝えるのも効果的です。ただ、これは休職を提案されたりする可能性もあるので、「自分にはこの仕事は向いていない」などの理由も付け加えて、復職も不可能であることも伝えましょう。
どうしても認めてもらえない場合は…
何を言っても引き止めが終わらず、退職を認めてもらえないという場合は、社外の人間に頼るしかありません。
労働基準監督署や総合労働相談所へ相談しましょう。
退職を認めないというのは不法行為に該当し、違法となる場合がありますから、しかるべき対応を取るようにしましょう。
どうしても認めてもらえず、労働基準監督署へ行って揉め事を起こしたりするのも…という場合は退職代行サービスを使うのも一つの手です。
労働組合の退職交渉は違法性もなく、低予算で確実に退職ができるという強みがあります。
まとめ
以上、退職を申し出た際の引き止め常套句と上手い断り方を紹介しました。
これから退職の意思を伝える予定の方は、上記のような引き止め方をされることが予想できますので、何としても辞めさせまいとする上司を上手く躱せるようにある程度予測をして返答の準備をしておきましょう。
また、転職をするなら転職エージェントにまずは相談することがおすすめです。転職エージェントなら一般求人には載っていない求人の紹介や、面接の日程調整、面接後の双方の感想のヒアリングなどなどを全て代わりに行ってくれますので、会社で働きながら転職活動をするのに適しています。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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